不貞相手に対する慰謝料
夫が不貞して、相手の女性が払った慰謝料
例:1(平成11年、大阪地方裁判所)
- 夫は女性と20年近く交際を続けていた。
- その間、妻に対し女性との関係を話したり、妻と女性を比較するような話をしていた。
- 夫が女性と同棲を始めた。
請求⇒女性に対し慰謝料と同棲の差し止めを請求。
判決⇒慰謝料300万円が相当。但し、同棲差し止めは棄却。
例:2(平成4年、東京地方裁判所)
- 夫は女性と交際をしていたが現在は別れている。
- 夫は女性の上司であり、交際に主導的な役割を果たしていた。
- 女性は退職し、実家に帰っている。
- 夫婦関係は一応修復されている。
請求⇒女性に対し慰謝料500万円を請求。
判決⇒慰謝料50万円が相当。
例:3(昭和61年、横浜地方裁判所)
- 女性との交際は、夫が主導したものであった。
- 夫が女性に走ったことにつき、妻にも落ち度や有責の疑いがある。
請求⇒女性に対し慰謝料1000万円を請求。
判決⇒慰謝料150万円が相当。
妻が不貞して、相手男性が払った慰謝料
例:4(昭和60年、東京高等裁判所)
- 妻は夫の経営する会社の従業員と関係をもった。
請求⇒従業員であった男性に対し慰謝料500万円を請求。
判決⇒慰謝料200万円が相当。
例:5(平成10年、東京地方裁判所)
- 夫婦には、10年以上性的関係がなかった。
- 妻は男性と知り合って4年後に性的関係をもった。
- 夫の抑止にもかかわらず、妻は男性と同棲に至った。
請求⇒男性に対し慰謝料800万円及び弁護士費用147万円を請求。
判決⇒慰謝料100万円が相当。
例:6(昭和60年、浦和地方裁判所)
- 妻と関係をもった男性が、夫が交際の中止を求めるにも係わらず妻との交際を続けた。
- 男性は執拗に女性の家に電話をかける行為などを行った。
- 男性は、女性の夫婦関係を悪化させれば女性は自分のところに来るものと考え、夫の勤務先に性的関係を記載したハガキを10通送った。
- 男性と妻は同棲に至った。
判決⇒慰謝料500万円を認めた。
不貞行為に対する慰謝料の相場の実際
以上は、不貞の相手方に対する慰謝料請求の裁判例ですが、上記の例:6は、不貞行為以外に名誉毀損や嫌がらせ等の人格侵害行為もあるため500万円という高額が認められております。
ただ、通常は、50万円〜200万円のケースが多いように思います。
これは、自己の地位や相手方の弱点を利用するなど、悪質な手段を用いて相手方の意思を拘束したような場合でない限り、『不貞あるいは婚姻破綻についての主たる責任は不貞を働いた配偶者にあり、不貞の相手方の責任は副次的なものとみるべき』という考えがありますので、配偶者に対する慰謝料よりは低額になるためです。
実際に、当事務所で和解契約書を作成する際も、大抵50万円〜200万円です。
以上を踏まえると、高額を請求しても実際に認められるのは、低い可能性があることは認識しておいた方がよいでしょう。
なお、弁護士に依頼する場合には、請求額に応じた着手金(パーセント)となります。













