家事・育児の放棄
家事の放棄
夫婦は同居し、互いに協力するよう定められていますので、家事に対しても協力義務があります。
ただ、必ずしもお互い何かしらの家事をしなければいけないというものではありません。奥さんが専業主婦であれば、当然奥さんが主になるでしょう。その逆だってあります。共働きであれば、分担してするべきだと思います。
しかし、家事の協力にあたっては、ご不満をお持ちの奥さんが殆どです。
最近では、共働きも多くなってきましたので、仕事も家事も全てこなすとなると、奥さんは大忙しです。
大抵の家庭では、不満がありつつも、ご主人を上手に誘導して手伝ってもらったり、家事を最低限に抑えたりして生活されていると思います。
早朝から家事をして、仕事に行き、帰宅したらまた家事が待っています。家事は終わることを知りませんので、今日終わっても、休むことなく明日もやってきます。
そこに、全く手伝う気配もなくご主人が座っていたら腹も立つでしょう。家事の放棄も限度を超すと、離婚原因になります。悪意の遺棄です。協力義務違反です。
ただし、慰謝料が認めれるまでに至るかどうかは分かりません。
- 家事を一切協力せず、それどころか休む時間もなく家事を強要し、体を壊してしまった。
- ご主人の極度の潔癖症によるストレスで、心の病になってしまった。
上記のような場合等はある程度の慰謝料が認められるかもしれません。
ただし、家事の放棄により慰謝料を請求する場合は立証が難しいかと思います。
家事の放棄で、慰謝料を請求したいのであれば、事前に弁護士に相談される方がよいでしょう。
育児の放棄
育児を全く手伝わないご主人も現にいらっしゃいます。
当事務所に寄せられる相談の中で、家事を全くしない方は、育児にも協力的ではない方が多いようです。
ただし、育児をしないからといって離婚が認められるかというと一概にはそうは言えません。
もちろん、これも夫婦としての協力義務違反ですが、毎日、仕事で帰宅が遅く時間がない場合は、悪意ではありませんので、離婚理由にはならないでしょう。
かといって、現実的に1人で子育てをすることは大変な労力です。休みはありませんし、子供は待ってはくれません。寝不足になり、ストレスも貯まっていきます。そんな疲れた中、ご主人から「子供と昼寝してるだろう」なんて言われたら怒り爆発でしょう。
また、仕事が忙しいからという理由ではなく、ご主人が子供に無関心ということもあります。
ご主人が全く育児に参加しない理由に、
などが考えられるでしょう。
上記 1. の場合は、婚姻生活を続けていくのは困難かと思います。
上記 2. の場合、ご主人は、子供より自分に愛情を注いで欲しいのでしょう。ご主人が子供にヤキモチを妬くというのもよくある話です。
上記 3. の場合は、子供がある程度大きくなり会話ができるようになれば、変わってくるかもしれません。特に幼い子供の育児は、重労働です。子供は可愛いですが、大人をノイローゼにさせる程の魔力も持っています。
また、育児の放棄が離婚理由で争った場合、裁判になっても
「父親は母親程すぐに愛情が芽生えるわけではなく、個人差があり、これから共に生活していく中で、いつか愛情が芽生えるかもしれないという可能性を否定することはできない」
という理由で、離婚が認められない場合があります。
簡単に言えば、将来愛情が芽生えるかもしれないから、ちょっとまだ離婚は待ちなさいってことですね。
ただ、育児に関して夫婦喧嘩が絶えず子供が怯えているなど、婚姻関係を継続し難い重大な事由に該当すれば離婚が認められる可能性もあるでしょう。









