どんなに約束を守る人であっても、時間の経過と環境の変化により変わってしまうこともあり得ます。
離婚協議書を公正証書にしていなかったばっかりに、、、
離婚協議書を公正証書にしておくことはとても重要!
大失敗事例~大きなミスから最大のミスへ~
「養育費の支払が滞ったのですが、どうしたらよいですか?」
それは2年以上も前に離婚協議書を作成したお客様からの問い合わせでした。
当時、そのお客様は夫と別居状態にあり、幼いお子さんがいらっしゃいました。
双方ともすでに離婚には合意しておりましたが、離婚届提出を急いでいたのは夫でした。
夫側がより早期の離婚を望んでいる場合は、公正証書作成までもっていくのは割と容易となります。
よって、私も公正証書の作成を強く勧めました。
手間と費用は必要になりますが、長い将来を見据えると、今出来る最善を尽くしておくべきです。
しかし、当時のお客様は、
- 夫とお子さんとの関係が非常に良好であること。
- 父親としては申し分なく、養育費はお子さんの為に支払ってくれると信じていること。
- 夫の両親が公正証書作成に猛烈に反対していること。
以上を理由に、公正証書ではなく私文書の離婚協議書作成を依頼されました。
それから2年後、養育費の支払がストップしてしまいました。
そしてお客様の「どうすれば良いですか?」との問いに、
「公正証書ではありませんのですぐに強制執行はできません。離婚協議書を基に訴訟等で債務名義をとらないといけないでしょう。」
と答えました。すると、
「押印してなくても大丈夫ですか?」との返事。
驚きました。
実は離婚協議書にご主人の押印をもらっていなかったのです。
ご主人が延ばし延ばしにしていたようで、結局2年経った今まで署名押印は無く、公正証書どころか離婚協議書も成立していなかったのです。
せめて離婚協議書があれば、契約の証拠として、それを訴訟等で法的に強制力をつけることは出来たでしょう。
しかし離婚協議書も無いとなると、一からやり直しです。
元夫側の環境も変わっています。再婚しお子さんもいらっしゃるようです。これから公正証書作成に協力してくれるとは到底思えません。
家庭裁判所の調停から始めるしかありません。
そのお客様には早急に家庭裁判所に相談に行くことを勧め、その後調停の申立てとなりました。
しかし、ここから差が大きくでるのです。
このお客様にとって、過去の大きなミスは、
- 離婚協議書に署名押印をもらう前に離婚届けを提出してしまったこと。
- そもそも公正証書作成を断念してしまったこと。
ですが、現在となってその大きなミスは最大のミスに変わります。
それは、過去に取り決めた養育費の額が減額される可能性が大きいためです。
なぜなら、元夫は再婚し、新しくお子さんがいらっしゃるからです。
一応、契約は口約束でも成立しますが、相手は養育費の支払をストップした人です。
「支払えない」と言うのは目に見えています。
そうなると、当然新しいお子さんの扶養義務も負っていますので、新しいお子さんのことも考慮され、再婚する前に比べると養育費の減額はやむを得なくなってくるでしょう。
公正証書があれば、今頃強制執行の手続きが出来たのに・・・・
残念ながら、後悔しても遅いのです。
どんなに約束を守る人であっても、時間の経過と環境の変化により変わってしまうこともあり得ます。
このようなミスを防ぐためにも、また、将来の不安を取り除く為にも、離婚協議書を作成し、必ず公正証書としておくことを強くお勧め致します。
















